【R7年度】プロジェクトレポート|株式会社ヤマヨ
2026年2月13日(金)、新潟日報メディアシップ SANKAKUホールにて令和7年度「新潟市副業カンケイ人口プロジェクト」の最終報告会が開催されました 。10月のキックオフから約3ヶ月間、地域課題の解決に向けてオーナー企業と外部の専門人材が共に歩んできた活動を振り返ります。今回は、西洋梨ル・レクチェの認知度向上プロジェクトをレポートします。
<副業カンケイ人口プロジェクトとは?>
本プロジェクトは、新潟市外の都市部などで働くプロフェッショナルな外部人材が、副業やプロボノとして新潟市内の企業・団体が抱える課題解決に取り組むことで、新たな関係人口を創出する取り組みです。
令和7年度の事業では、多彩な専門性を持つ23名の副業人材が全国から参画。3つのプロジェクトチームに分かれ、約3ヶ月間にわたりオーナー企業と密に連携しながら、具体的な戦略の立案から実行まで、共に走り抜けました。
<プロジェクト概要>
- オーナー企業:株式会社ヤマヨ(新潟市南区)
- テーマ:西洋梨ル・レクチェの認知度向上と「ル・レクチェグミ」の販路拡大
- プロジェクトメンバー:コンサルティング、マーケティング、IT、ライター、テレビ番組制作など多才なスキルを持つ副業人材8名
新潟市南区・白根地区で30年にわたり果物づくりを続ける「ヤマヨ果樹園」。主力商品の西洋梨「ル・レクチェ」は、その美しさと香りから「西洋梨の貴婦人」と呼ばれますが、収穫・追熟時期が11月末から12月末までの約1ヶ月間と非常に短く、県外での認知度が低いという課題がありました。この「幻の西洋梨」の美味しさを年間通じて届けるため、3年の歳月をかけて開発された「ル・レクチェグミ」の販路を拡大し、ル・レクチェ自体のファンを増やすことが本プロジェクトのミッションです。
<取組内容>
現地視察や企業・メンバーでのディスカッションなどを通じ、プロジェクトの方針や課題解決に向けた戦略を議論しました。


プロジェクトでは「リアル施策」と「対外発信施策」の2軸で戦略を構築しました。
1. リアル施策:商談ツールのブラッシュアップ
- コンセプトの再定義:単なるお菓子のグミではなく、「農家が知る最高のおいしさを年中手軽に楽しめる商品」としてコンセプトを刷新しました。
- 営業資料の整備:百貨店や高級スーパーとの商談を想定し、FCPシート(食の商談シート)や企画書を見直し、商品の背景にある「ものづくりストーリー」を可視化しました。
- 展示会での検証:1月に開催された大手食品卸の展示会にメンバーが同席。ブラッシュアップした資料やPR動画を活用し、バイヤーの反応を直接ヒアリングしました。

2. 対外発信施策:オウンドメディアの開発
- Instagramの立ち上げ:ヤマヨ果樹園公式アカウント(@yamayo2026)を開設。農家の日常や栽培の様子をリール動画等で発信し、ファンとつながる土台を作りました 。
- PR動画の制作:テレビ制作の知見を持つメンバーを中心に、ル・レクチェの魅力を伝える高品質な動画を制作。YouTube等での活用を開始しました 。


<PR動画 ヤマヨ果樹園YouTubeチャンネルにて公開>
<プロジェクトの成果>
プロジェクトメンバーの専門的な知見を取り入れ、支援終了後も自律的に販路を開拓し続けられる「自走できるマーケティング体制」の土台を構築しました。具体的には、生産者の想いや商品の背景を言語化したFCPシートや企画書を自分たちの手で整備し、百貨店や高級スーパー等への継続的な営業活動を可能にしました。また、1月の展示会での実証を通じて、高級バーや機内食、飲食店での食材コラボといった、従来の農家単独では到達し得なかった新しい販路への可能性を具体化しました。 外部メンバーとの徹底した議論や動画制作といった具体的なアクションを積み重ねたことで、オーナー企業の意識にも大きな変化をもたらしました。「自社だけでは出てこないアイデア」を戦略に落とし込んだことで、時代の変化に即した事業運営への自信を深め、ヤマヨ果樹園としての士気を高めることができました。
<今後に向けて>
今後は整備したSNSや商談資料を武器に、実際に全国の百貨店や高級スーパーへの導入、そしてオンラインショップの強化による認知拡大を目指します。
メンバーからは「ヤマヨ果樹園を応援したいという熱い思いで完走した」「これからも応援し続けたい」という声が上がっており、プロジェクト期間終了後も「関係人口」として継続的な繋がりが期待されます 。
オーナー企業の声
「最初はル・レクチェを知らないメンバーがほとんどで不安もありましたが、実際に走り出すと、外部人材ならではのプロの視点と驚くべきスピード感に圧倒されました。1月の名古屋での展示会に同席してもらい、実際のお客様の『本物のル・レクチェを食べているみたい!』という驚きの声を共に聞けたことが大きな自信になりました。今後は私自身が先頭に立って、このプロジェクトで得た武器を手に、全国へ魅力を伝えていきたいです」
プロジェクトメンバーの声
「当初は生果実のブランド向上を目指していましたが、家族経営でリソースが限られている農家さんの現状を目の当たりにし、自分がこの魅力を広めなければという『勝手な使命感』が湧いてきました。展示会などの実体験を通じて、自分たちが作っているのは単なる資料ではなく、事業の未来を作る土台なのだと強く実感できた3ヶ月でした」